記事内に広告が含まれています

イギリスの伝統菓子ミンスパイ|歴史と簡単レシピも紹介

FOOD & LIFE

甘くスパイシーな香り、冬にぴったりの一品

日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、「ミンスパイ(Mince Pie)」はイギリスのクリスマスに欠かせない伝統的なお菓子です。香り高いスパイスとドライフルーツの甘みがぎゅっと詰まった小さなパイは、アドベントの時期から少しずつ食べ始めるという家庭も少なくありません。

ミンスパイはその見た目の可愛らしさもさることながら、宗教的・文化的にも深い意味を持つスイーツです。この記事では、ミンスパイの歴史や由来、初心者でも作れる簡単レシピ、そして現代のライフスタイルにも合う保存方法まで、丁寧にご紹介します。

世界のグルメや雑貨が日本から買える公式通販

ミンスパイとは?|歴史と由来をたどる

「mince=ひき肉」って本当?

ミンスパイと聞いて、「ミンチ肉が入ってるの?」と驚く方も多いのではないでしょうか。実はその反応、正解です。ミンスパイの「mince」とは元々「細かく刻む」を意味し、中世のレシピにはラムや牛などの挽き肉と、ドライフルーツ、スパイスが一緒に詰められていました。

甘いだけでなく、肉の旨味や香辛料も混ざった複雑な味わいは、当時の保存食・ごちそうの象徴でもありました。

十字軍から伝わったスパイス文化

ミンスパイの原型が生まれたのは13世紀頃。十字軍が中東からヨーロッパに持ち帰ったナツメグ、シナモン、クローブといった香辛料が、当時の上流階級の食卓に取り入れられるようになったのが始まりです。

クリスマスの時期にこのような香り高いパイを食べる習慣は、キリスト教と深い関わりがありました。ミンスパイの楕円形は「飼い葉桶(キリスト生誕の場)」を模したとされ、食べることで祝福を受けるという意味合いもあったのです。

甘いパイへの変化と現代のスタイル

時代が進むにつれ、肉の代わりにレーズン、サルタナ(白ブドウ)、オレンジピールなどのドライフルーツが主役となり、現在のような「甘くてスパイシーな」デザートに変化していきます。特に19世紀のヴィクトリア朝時代には、紅茶文化とともに家庭で手作りされるようになり、一般家庭にも普及しました。

今では、スーパーで手軽に買える市販品から、家族のレシピで作る手作りミンスパイまで多種多様。イギリスではクリスマス=ミンスパイといっても過言ではないほど、愛されている伝統菓子です。

ミンスパイの材料と簡単レシピ|初心者にもおすすめ

基本の材料(約6〜8個分)

【ミンスミート(中身)】

  • レーズン … 100g
  • サルタナ(白レーズン) … 50g
  • ドライクランベリー … 50g
  • オレンジピール … 大さじ2
  • ブラウンシュガー … 30g
  • シナモン … 小さじ1
  • ナツメグ・クローブ(あれば) … 少々
  • レモン果汁 … 小さじ2
  • リンゴ(すりおろし) … 1/4個分
  • ラム酒 or ブランデー … 大さじ1(省略可)

【パイ生地】

  • 薄力粉 … 150g
  • 無塩バター … 75g(冷やしたもの)
  • 砂糖 … 小さじ2
  • 塩 … ひとつまみ
  • 冷水 … 大さじ2〜3

※市販の冷凍パイシートでも代用可能です。

作り方ステップ

  1. ミンスミートを作る
     材料をすべてボウルに入れ、しっかり混ぜ合わせておきます。前日に仕込んで一晩寝かせると、味がなじんでより本格的になります。
  2. パイ生地を作る(または解凍)
     フードプロセッサーまたは指先でバターと粉類をそぼろ状に混ぜ、水を少しずつ加えてまとめます。ラップに包んで冷蔵庫で30分ほど寝かせましょう。
  3. 型に敷く
     冷やした生地を薄く伸ばし、丸型で抜いてマフィン型などに敷き詰めます。
  4. ミンスミートを詰める
     1で作ったミンスミートを中央に小さじ1〜2ほど詰めます。
  5. フタをする&飾る
     上にも星形などで抜いた生地をかぶせて軽く押さえ、牛乳または豆乳を塗って焼き色をつけます。
  6. 焼く
     180℃に予熱したオーブンで約15〜20分焼きます。うっすら焼き色がついたら完成。

冷凍保存・作り置きのコツ

  • ミンスミートだけ作り置き:冷蔵で2週間、冷凍で1ヶ月ほど保存可能。
  • 焼き上がったミンスパイも冷凍OK:自然解凍後、オーブントースターで温め直せば出来たての味が復活。
  • アドベント用に週末まとめて作る家庭も多い:忙しい12月にぴったりな「作り置きスイーツ」としても優秀です。
世界のグルメや雑貨が日本から買える公式通販

ヴィーガン仕様で作るミンスパイ|エシカル&プラントベースな冬のお菓子

ミンスパイは本来バターや卵を使ったレシピが多いですが、プラントベースの食生活を取り入れている人や、アレルギーを避けたい人にもやさしい「ヴィーガン仕様」のミンスパイも簡単に作れます。以下にアレンジのポイントをまとめました。

バター・卵の代替素材で

  • バターの代わりに使えるのは?
     植物性のマーガリンやショートニング(例:ココナッツオイルベースのもの)を使えば、食感もサクッと仕上がります。ヴィーガンバターとして販売されている商品も増えているので、好みの風味で選ぶのも楽しいポイントです。
  • 卵を使わずにツヤを出すには?
     焼く前に表面に塗る「ドリュール(艶出し)」は、豆乳や植物性ミルクでも代用可能。無糖タイプを選べば風味に影響しません。

ヴィーガン対応の市販パイシートを選ぶコツ

市販の冷凍パイシートを使う場合は、原材料に「バター」「ラード」「卵」が入っていないかを要確認。意外と「植物油脂のみ」の商品もあり、パッケージ裏の原材料表示を見ることでヴィーガン対応かどうかを判断できます。

また、有機JASやナチュラル志向の食品メーカーからは、エシカル志向のパイシートも登場しているので、こだわりたい方はそちらを選ぶのもおすすめ。

ノンアルコール対応もOK

ミンスミートに漬けるお酒(ラムやブランデー)は、オレンジジュースやアップルジュースで代用できます。とくにお子さまや妊娠中の方にも安心して楽しんでいただけますし、スパイスやドライフルーツの自然な甘さがより引き立ちます。

**「エシカルな暮らし」「簡単ヴィーガンスイーツ」「プラントベースなクリスマス」**といったテーマとの相性もよく、SNSやブログでのシェアにも映えるヴィーガンミンスパイ。ぜひ、自分好みのアレンジで楽しんでみてください。

世界のグルメや雑貨が日本から買える公式通販

食べ方・楽しみ方|日常にミンスパイを取り入れる

冬にぴったりの飲み物とともに

ミンスパイは小ぶりなサイズ感で、紅茶やチャイ、ホットワインとの相性が抜群。アールグレイやシナモン風味のティーとのペアリングは、イギリスでも定番の楽しみ方です。寒い日のおやつやナイトタイムのティータイムにもぴったり。

ちょっとしたギフトにも最適

小さくて可愛らしい形のミンスパイは、ラッピングしてギフトにするのも人気。リボン付きの袋や箱に詰めれば、心のこもった手作りのホリデーギフトとしても喜ばれます。バザーやチャリティイベントでもよく見かける定番アイテムです。

親子で楽しむクリスマス習慣

イギリスでは、アドベントの時期になると子どもと一緒にミンスパイを焼く家庭も多くあります。毎週末に少しずつ焼いて食べることで、クリスマス当日までのワクワク感が高まるのも魅力。型抜きや飾りつけを一緒に楽しめば、冬の手作り時間が特別な思い出になります。

✈️ 旅するように味わう。海外のグルメをお取り寄せ!

「ヨーロッパなど海外ブランドのお菓子やコーヒー・紅茶、調味料はどこで手に入るの?」
そんな方には、世界のグルメを取り扱う 【JTBショッピング】 がおすすめです。
世界中の味覚をおうちで気軽に楽しんでみませんか?

【JTBショッピング】 なら、海外ブランドの食材や国内外のお土産など、本場のグルメを日本から簡単にお取り寄せできます。

ちょっと贅沢な「おうち旅気分」を、今すぐ体験してみましょう!

▶︎ 国内・海外お土産など【JTBショッピング】公式サイトはこちら