ノルウェーといえば、手厚い福祉制度と豊かな自然に囲まれた“理想の北欧国家”というイメージがありますが、実際に暮らしてみると「物価の高さ」に驚かされることが多いのも事実です。
特に食品、とくに肉や乳製品といった動物性食品の価格は、近隣のスウェーデンやデンマークと比較して明確に高く、地元の人々が週末に「国境を越えて買い出しに行く」という暮らし方も一部では定着しています。
このような価格差は、ノルウェー国内でのヴィーガン生活にも少なからず影響を及ぼしています。日常の食費の高さや輸入食品の選択肢の少なさは、ヴィーガン志向の人々にとっても無視できない課題です。
本記事では、「ノルウェーはなぜこれほど物価が高いのか?」というテーマを軸に、特に“肉製品”におけるデンマークとの価格差や、国境を越えたショッピングのリアル、そしてヴィーガンライフへの影響まで、現地の生活感を交えて詳しく紹介していきます。
ノルウェーは物価が高い?デンマークとの価格差に驚き

ノルウェーは北欧諸国の中でも特に物価が高く、EU非加盟で関税制度も異なるため、食品・外食・日用品の価格はデンマークやスウェーデンより明確に高いと感じられることが多くあります。特に「肉」や「乳製品」、加工食品は価格差が顕著で、ノルウェーと国境を接するスウェーデンやデンマークに買い出しに行く文化が一部の地域では定着しています。
特に話題になるのが「肉製品」。ノルウェー国内で豚肉や鶏肉を買うと、同じ重量の肉がデンマークでは半額以下で買えることも。こうした背景から、ノルウェー南部やオスロ近郊では“肉を買うために週末にデンマークへ行く”という家庭もあるのです。
ノルウェー人がデンマークで「肉」を買う理由とは?

- デンマークはEU加盟国であり、EU内の食品価格競争にさらされているため、物価が相対的に低い
- デンマークでは肉類が安価で大量購入も容易
- ノルウェーでは環境税や輸送コストの影響で肉の価格が上昇しがち
- 国境を越える買い出しは車で数時間で可能(フェリー利用も)
このように、地理的に近くて経済圏が異なるという特性が「国境越え買い出し」を可能にしているのです。
スウェーデン人もデンマークで肉を買う理由
実は、ノルウェー人だけでなくスウェーデン人も「デンマークで肉を買う」という話を耳にします。
その背景には、スウェーデン国内の食肉に関する厳しい法規制があるからです。
たとえば、動物福祉に配慮した飼育方法が義務づけられていることや、抗生物質の使用制限などが影響し、
スウェーデン産の肉は高品質ですが、価格も高めになる傾向があります。
その点、デンマークの方が法律がゆるやかで、大量生産・大量販売の仕組みが確立されているため、
隣国からも「肉だけ買いに行く」人がいるほど価格差があるのです。
国境をまたいだ買い物文化は北欧では“当たり前”?

実はこのような買い物文化は、北欧に限らずヨーロッパでは日常的です。例えば:
- フィンランド人がロシア国境近くの町で安い酒やタバコを買う
- ドイツ人がポーランドで日用品をまとめ買い
- スウェーデン人がノルウェーで給料を得つつ、買い物はスウェーデンで
「ヨーロッパは陸続き+通貨統合により“越境ショッピング”が身近」なのです。中でも北欧は価格差が激しいため、ヴィーガン志向の人々にも影響を与えています。
ノルウェーのヴィーガン文化は進んでる?

ノルウェーは自然保護・環境意識の高い国として知られ、近年はプラントベースやヴィーガン食の実践者が増加中。とくに若年層(Z世代)や都市部では、動物愛護や気候変動への意識と結びついた「実践型ヴィーガン」が多いのが特徴です。
ただし、物価の高さがヴィーガンライフのハードルになることも。豆腐や代替肉、オーガニック野菜などは輸入頼りのため、デンマークと比べて割高。そこで、週末にコペンハーゲンへ出かけてヴィーガン食品をまとめ買いする人もいます。
デンマークはヴィーガン先進国?食品価格と選択肢の広さ

一方、デンマークはヴィーガン食品の選択肢が非常に多く、価格も手頃。Rema1000、Netto、Fotexなどのスーパーではヴィーガンセクションがあり、プラントベースのヨーグルトやミート、チーズが日常的に手に入ります。
とくに首都コペンハーゲンはヴィーガンフレンドリーな都市として知られ、レストランやカフェでも動物性食品を使わないメニューが一般化しています。
北欧ヴィーガンライフ:ノルウェーとデンマークの違いとは?
比較項目 | ノルウェー | デンマーク |
---|---|---|
食品価格 | 高い(特に動物性食品) | 比較的安い |
ヴィーガン人口 | 環境意識高い実践者が多い | 柔軟に取り入れる層が多い |
商品の種類 | 限定的 | 豊富でアクセスしやすい |
外食対応 | 都市部に集中 | 広く対応 |
このように、ノルウェーはストイックに実践する人が多く、デンマークは生活に自然に溶け込んでいる、という印象です。
まとめ:北欧の物価とヴィーガン文化、国境が生む「矛盾と工夫」
日本ではあまり想像しにくいですが、物価・制度・文化の違いが車で数時間の距離に存在するというのがヨーロッパの面白さ。ノルウェーの高い物価が逆に越境的な消費スタイルや、ヴィーガンライフの工夫を促しているという視点は、今後のエシカルライフやサステナブルな食生活にも大きな示唆を与えてくれます。
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