レプラコーンは、虹のふもとに金貨を隠していると言われる、アイルランドの伝説の妖精です。
緑色の服に、いたずら好きなおじさんのような見た目をしたこの妖精は、セントパトリックデーを象徴する存在として世界中で知られています。
そして3月のイギリスやアイルランドでは、街中のスーパーやパブまで緑色に染まり、“レプラコーン文化”のような独特のお祭り空気が広がります。
本記事では、レプラコーンの特徴や伝説だけでなく、セントパトリックデーの現地の雰囲気や、イギリス・アイルランドの生活文化もあわせてご紹介します。
レプラコーンってどんな妖精?

レプラコーン(Leprechaun)はアイルランドの伝説に登場する緑の妖精で、おじさんっぽい見た目が特徴です。
もともとの古アイルランド語の語源は「小さな体(luchorpán)」で、それがのちに「靴一足を直す職人(leathbhrógan)」という言葉と混ざり合って、現在の「靴職人の妖精」のイメージに繋がったと言われています。
緑の小さな妖精レプラコーンは動きが素早く、なかなか捕まえることができません。
そのためもしレプラコーンを見つけて捕まえられれば、虹のふもとまで案内してもらえ、お金持ちになれるのだとか。

レプラコーンを見つける方法としては、小さなハンマーをたたく音を探すことだと言われています。
レプラコーンという名前は、『靴屋』を意味するアイルランド語に由来しています。
レプラコーンは日中に靴を作り、『夜は動物の背中に乗って動き回る』そうです。もし夜に、外にいる犬、ヤギ、ヒツジ、ニワトリなどが走り回っていたらレプラコーンが乗っている合図かもしれません。
【レプラコーンの見た目の特徴6つ】

- 不機嫌そうに見える小柄なおじさん
- 酔っ払っていることが多い
- 赤い髪と、赤いひげ
- 緑の大きな帽子
- 緑のジャケットとズボン
- 黒い靴
レプラコーンは誰もが知るアイルランドの大切な祝日、セントパトリックデー(St. Patrick’s Day)を象徴するキャラクターでもあり、今でもアイルランドを象徴する存在として広く親しまれています。
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セントパトリックデー(St Patrick’s Day)ってどんな日?

アイルランドで3月17日は『St Patrick’s Day(聖パトリックの祝日)』であり、大切な祝祭日です。
聖パトリックとはアイルランドにキリスト教を広めた人物で、3月17日は聖パトリックの命日。
アイルランドでは古くからこの日を祝う伝統が受け継がれ、盛大なパレードやフェスティバルが開催されます。
また近年では、イギリスやアメリカでもセントパトリックデーは大きなイベントとして定着しており、街中が緑色に染まるようなお祭り騒ぎになることも珍しくありません。
特にイギリス北部では、スーパーに緑色の商品が並び始めたり、パブで緑色のビールが登場したりと、「春のイベント」のような空気を感じる場面もあります。
「ただ飲んで騒ぐ日」お酒大好きレプラコーンはSt. Patrick’s Dayの象徴

3月17日は本来カトリック由来の祝祭日ですが、現在のイギリスやアイルランドでは「街中が緑になって、みんなで飲んで騒ぐ日」という印象もかなり強くなっています。
アイリッシュパブでビールをたらふく飲んで盛り上がるのは、いつも酔っぱらっているレプラコーンが象徴されています。
黒ビールでお祝いするのが習わしで、この日のビールの消費量はとにかく多く、一年で最もお酒が飲まれる日のひとつとも言われています。
また、セントパトリックデーのパレードやイベントではレプラコーンに扮した衣装を着てねり歩くのもお約束となっています。

『緑の物』を身に着けていない場合、その人をつねってもOKということになっています。
なぜかというと、レプラコーンはいたずらが大好きで、人間をつねることがあるからです。レプラコーンは緑を身に着けている人が見えないので、つねられずに済みます。
もうひとつの象徴であるクローバーはアイルランドの国花で、こちらも緑なので『セントパトリックデー = 緑』という印象がとても強いです。
セントパトリックデーが近づくと街はどうなる?(とくにスーパー)

3月が近づくと、イギリスやアイルランドのスーパーには少しずつ“緑色”が増え始めます。
日本で言うところのひな祭りとか、桜の時期のパッケージチェンジとか、秋の紅葉バージョンのビールとか、そんな感じかもしれません。
特にイギリス側ではイベント色も強く、パブでは緑色のビールや限定メニューが登場することもあります。学生街では、ただ飲んで騒ぐための日のようなテンションになっていることも珍しくありません。

アイルランド本国ではもう少し地域差があり、ダブリン中心部は世界的なお祭りムードになる一方、地方では地元のパブやコミュニティを中心に、もっと落ち着いた空気で祝われている地域もあります。
スーパーの冷蔵コーナーには、白いミルク系のプディングや素朴なデザートが並んでいることもあり、派手な緑文化の中に、どこか家庭的な空気が混ざっているのも印象的です。
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アイルランドの地方ではカトリックならではの地域祭の雰囲気を味わえます

一方で、アイルランドの地方では、セントパトリックデーを教会や地域コミュニティを中心に穏やかに祝う空気も残っています。
ダブリンの大規模イベントや、イギリス・アメリカの“緑のお祭り”とは少し違い、家族や地元の人たちが集まる地域行事として親しまれている側面もあるようです。
特に地方では、子どもたちが緑の服を着たり、シャムロック飾りや地元バンド、小さなマーケットなどを楽しんだりする穏やかな風景も見られます。

朝・昼は教会イベントや地域行事に参加し、夜はパブや音楽、お酒の時間へ自然につながっていく感じなんですよね。
だから、
「昼は教会や地域イベント、夜はパブで音楽とGuinness」
みたいな二面性があるのがおもしろいところです。
ダブリンの大規模イベントだけでなく、地方のパブやスーパーの季節感にも目を向けてみると、また違った“アイルランドらしさ”が見えてくるかもしれません。



