世界で最も美しい民族衣装の一つ、インドのサリーは、鮮やかな色彩の長い布を巧みに巻きつけて、美しいシルエットを作り出します。
インドの伝統や美を象徴する衣装として、インドの航空会社「エアインディア」の客室乗務員も、サリーを制服として着用しています。
今回は、サリーの歴史や特徴、代表的な巻き方と着用シーンなどをご紹介します。
インドの伝統衣装「サリー」とは?
インドの伝統衣装「サリー」は、1枚の長い布を体にまきつける衣装です。ひざ下までの長さが一般的で、サリーの「サリ」は布、「イー」は「長い」という意味です。
サリーの歴史は古く、紀元前2世紀頃には、その原型となる服が登場していたと考えられています。
当初は、男性も女性も着用されていましたが、16世紀頃から、女性の民族衣装として定着しました。
サリーは、インドの伝統文化や美を象徴する衣装として、国内外で広く知られています。また、インドの映画やテレビドラマでも、サリーを着た女性の姿がよく見られます。
どんなときに着る?
サリーは、現在でもインドの様々なシーンで着用されています。 例えば、結婚式やお祝い事などの特別な日に、サリーを着て祝う習慣があります。
また、サリーはインドの航空会社の客室乗務員や、政府関係者の制服、公務員の制服としても使われています。
現在では世界各国で販売され、素材や色柄もさまざまです。 シルクやレーヨンなどの高級素材から、綿や麻などの普段着に向いた素材まで、幅広く用いられています。
色柄も、伝統的な模様から、現代的なデザインまで、多種多様です。サリーは、女性の美しさを引き立てる衣装として、世界中から注目されています。
サリーは、インドの文化と歴史を象徴する、重要な衣装です。インドを訪れた際には、ぜひサリーを着て、サリーの伝統文化を体験してみてはいかがでしょうか。
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代表的なサリーの着方、巻き方の手順
サリーの着方は、地域や人により異なり、さまざまなバリエーションがあります。一般的によく用いられる着方としては、以下のようなものが挙げられます。
ニヴィ・スタイル(Nivi style)
インドで最も一般的なサリーの着方です。サリーの長い端を腰に巻き、短い端を肩にかけて、ウエストのあたりで結びます。
- サリーの長い端を前に、短い端を後ろに置きます。
- 長い端を右から左に腰に巻き、端が体に沿うように整えます。
- 短い端を左から右に腰に巻き、長い端の下に通します。
- 短い端の端をウエストの後ろで結びます。
パイタニ・スタイル(Paithani style)
サリーの端を腰に巻き、短い端を肩にかけて、ウエストのあたりで結んだ後、さらに短い端を肩にかけて、首の後ろで結びます。
- ニヴィ・スタイルと同じように、サリーの長い端を腰に巻き、短い端を肩にかけて、ウエストのあたりで結びます。
- 短い端を肩から首の後ろに回し、首の後ろで結びます。
カンチプラム・スタイル(Kanchipuram style)
サリーの端を腰に巻き、短い端を肩にかけて、ウエストのあたりで結んだ後、さらに短い端を肩にかけて、首の後ろで結ぶ着方です。その後、短い端の端を長い端の下に通して、ウエストのあたりで結ぶのが特徴です。
- パイタニ・スタイルと同じように、サリーの長い端を腰に巻き、短い端を肩にかけて、ウエストのあたりで結びます。
- 短い端を肩から首の後ろに回し、首の後ろで結びます。
- 短い端の端を長い端の下に通して、ウエストのあたりで結びます。
サリーの着方は、慣れるまで少し時間がかかりますが、練習を重ねることで、上手に着られるようになります。
また、サリーの色柄や素材、着る人の体型や好みに合わせて、さまざまなアレンジを楽しむことができます。
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インドの航空会社「エアインディア」の美しい制服
インドの航空会社である「エアインディア」の客室乗務員は、1968年からサリーを制服として着用しています。
エアインディアは、インドの伝統文化や美を世界に伝えたいという思いから、サリーを制服に採用しました。
これは、インドの伝統文化と美を世界に発信するとともに、客室乗務員の品格とプロ意識を高めるためのものです。
また、鮮やかな色彩と美しいシルエットが特徴で、エアインディアの客室乗務員の優雅さと美しさを表現するのに最適な衣装と考えられました。
サリーの着用は、客室乗務員の教育課程でも重要な位置を占めています。
客室乗務員は、サリーの着こなしやマナーをしっかりと身につけて、乗客にインドの伝統文化と美を体感してもらうことを目指しています。
公務員も着用
インド政府の公務員や、地方自治体の公務員の制服としても、サリーが採用されていることがあります。
例えば、インドの首都ニューデリーの公務員は、2019年からサリーを制服として着用するようになりました。
これは、インドの伝統文化を尊重し、女性の権利を向上させるという目的から、サリーを制服に採用したものです。
また、インドの地方自治体の中にも、サリーを制服に採用しているところがあります。例えば、インド南部のタミルナド州の公務員は、2022年からサリーを制服として着用するようになりました。
これは、州の伝統文化を尊重し、女性の権利を向上させるという目的から、サリーを制服に採用したものです。
このように、サリーはインドの伝統文化や美を象徴する衣装として、さまざまな場面で用いられています。
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サリーは世界で最も美しい民族衣装のひとつ
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サリーは、その美しいシルエットと鮮やかな色彩から、世界で最も美しい民族衣装のひとつとして知られています。
- 美しいシルエット
サリーは、長さ5m前後の一枚の長い布を、巧みに巻きつけて美しいシルエットをつくり出します。このシルエットは、女性の美しさを強調し、エレガントな印象を与えます。
- 豊かな色彩
サリーは、鮮やかな色彩を多く用いられる傾向があります。この色彩は、サリーに華やかな印象を与え、見る人の目を惹きつけます。
- 伝統と現代の融合
サリーは、伝統的なデザインをベースに、現代的なデザインを取り入れたものも多く見られます。この融合は、サリーの魅力をより一層引き立てています。
サリーは、インドの伝統文化と美を象徴する衣装です。その美しさは、世界中の人々を魅了し続けるでしょう。
もちろん、世界にはサリー以外にも、美しい民族衣装はたくさんあります。例えば、日本の着物、マレーシアのサロン、ベトナムのアオザイ、アラブのガラベーヤなど、いずれも独自の美しさを持っています。