沖縄の独特な着物は「琉装(りゅうそう)」と呼ばれ、地域や季節、身分によってもさまざまな種類があります。
男性と女性のそれぞれの特徴や、着付け、髪型などの着物との違い。それから紅型(びんがた)をはじめとする代表的な柄や生地、染織物についてもご紹介します。
沖縄の琉装(ウチナースガイ)とは?
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琉装とは、沖縄の伝統的な衣装です。沖縄方言では「ウチナースガイ」とも呼ばれます。「ウチナー」とは「沖縄」のことで、「スガイ」とは「装い、身なり、服装」を意味します。
琉装の特徴は、袖が広く開いていることです。袖口から裏地が見えるようになっており、裏地の色にも配慮されています。
- 暑い沖縄の気候を考慮した、ゆったりとしたシルエット
- 上品で華やかな色彩
- 刺繍や絣などの精巧な装飾
琉装は、琉球王国時代は王族や貴族の正装として着用されていました。しかし、琉球王国が滅亡した後も、沖縄の人々の日常着として親しまれてきました。
現在では、結婚式やお祝い事などの特別な日に着用されることが多いですが、琉球舞踊やエイサーなどの伝統芸能の衣装としても用いられています。
琉装の種類は、着用する人の性別や年齢、用途によってさまざまです。
【着物との違い】男性の琉装と女性の琉装
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- 男性の琉装は腰のあたりを帯で締め、頭には「ハチマキ」と呼ばれる帽子で構成されています。着物との違いは、帯の結び目を前にもってくることです。
- 女性の琉装は着物と違い、帯を締めません。腰のあたりに細帯を締め、その上から着物を着て、合わせ部分を細帯に挟みます。
腰を締め付けない「ウチンシー」と呼ばれるフォルムで、着心地が軽やかです。
琉装には、地域や季節、身分によってもさまざまな種類があります。また、琉球舞踊などの伝統芸能や、祭りなどの行事でも用いられています。
- 琉装の髪型
主に「ウチナーカラジー」と呼ばれる髪型です。ウチナーカラジーは、沖縄の言葉で「沖縄の髪飾り」という意味です。「からじ結い」と「カンプー結い」とも呼ばれます。
琉装の髪型は、地域や時代によってもさまざまな種類があります。また、琉球舞踊などの伝統芸能や、祭りなどの行事でも用いられています。
琉装は、沖縄の豊かな文化と歴史を象徴する衣装です。沖縄を訪れた際には、ぜひ琉装を体験してみてください。
近年では、ふるさと納税を利用したレンタルもあるので、ぜひ利用してみてください。
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琉装の生地は?代表的な染織物
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琉装の染織物は、沖縄の豊かな文化と歴史を象徴するものです。現在でも、沖縄の伝統工芸として受け継がれています。
琉装に用いられるその他の代表的な染織物としては、以下のようなものがあります。
- 紅型
- 首里織
- 久米島紬
- 宮古上布
- 八重山上布
- 与那国織
- 芭蕉布 など
琉球紅型(りゅうきゅう・びんがた)
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琉装でいちばん目にすることが多いのが、紅型(びんがた)ではないでしょうか。
琉球紅型は、沖縄を代表する伝統工芸のひとつです。ろうけつ染めの一種で、鮮やかな色彩と独特の模様が特徴です。
起源は、13世紀頃に中国から伝わったろうけつ染め技法に、沖縄の独自の色彩や模様が融合したものと考えられています。琉球王国時代には、王族や貴族の衣装や装飾品として用いられ、その美しさで知られていました。
- 鮮やかな色彩:沖縄の豊かな自然環境を反映した、鮮やかな色彩が特徴です。
- 独特の模様:自然や植物、動物、神話や伝説など、さまざまなモチーフが用いられた、独特の模様が特徴です。
- 手仕事による丁寧な仕上がり:型染めや筒引きなどの手仕事による丁寧な仕上がりが特徴です。
琉球紅型は、現在でも沖縄の伝統工芸として受け継がれています。琉球舞踊や祭りなどの伝統芸能の衣装として用いられるほか、さまざまな用途で用いられています。
近年では、ファッションやインテリアなどにも取り入れられるようになり、沖縄の伝統工芸として世界に広がっています。