沖縄には、魔除け・厄除けや身を守るために使われるさまざまなお守りや風習があります。
シーサーなどの守り神や、ヒンプンという壁、石敢當、スイジ貝、それから塩(マース)をお守り袋に入れたり、サングヮーという草など、沖縄の伝統をご紹介します。
シーサー以外でも、お土産として入手することが可能なものがあるので、ぜひ沖縄の魔除けをお役立てください。
石敢當(いしがんとう)
石敢當(いしがんとう)は、沖縄で古くから信じられている魔物(マジムン)を退治する魔除けの石碑です。
沖縄では、マジムンは直線方向にしか道を進めず、曲がることができないという言い伝えがあります。
そのため、T字路や三叉路に石敢當を置くことで、マジムンが曲がることができず、家や村に入ってくるのを防ぐことができると考えられているのです。
石敢當の形は、一般的に縦に長い石を、台座に乗せただけのシンプルなものですが、中にはシーサーなどが一緒に彫られているものもあります。
玄関に石敢當を置く場合、以下の点に注意しましょう。
- 玄関の正面、マジムンが直線方向に進めないように向けて置く。
- 石敢當の向きは、マジムンや災難が侵入しやすい方向に合わせる。
玄関は、家の外と内をつなぐ重要な場所です。そのため、玄関に石敢當を置くことで、マジムンや災難から身を守り、家族の安全を守ることができると考えられています。
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ヒンプンという石の壁
ヒンプンは、沖縄の伝統的な民家でみられる、正面玄関の入り口前に設置された目隠し塀です。漢字では「屏風」と書きます。
ヒンプンは、もともとは中国の屏風(びょうぶ)から来たものであり、沖縄では、家の中の様子を外から見られないようにする目隠しとしての役割と、悪霊や邪気を払う魔除けとしての役割を兼ね備えています。
ヒンプンを家や建物の正面に設置することで、マジムンが直進することができず、厄や災いを撃退することができます。
スイジガイなどの貝殻の魔除け
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殻の魔除けの効果は、古くから人々に愛されてきた伝統的なものです。沖縄では貝を魔除けとして、玄関や門の上、石垣の上などに飾る風習があります。
沖縄ではスイジ貝がとくに有名ですが、ほかには以下のような貝殻が魔除けとして用いられます。
- シャコ貝
- スイジ貝
- クモ貝
- 夜光貝
シャコ貝は、魔物や悪霊を退散させる力があるとされています。また、幸運を呼び込む力もあるとされています。
スイジ貝は、6つの突起が魔物や悪霊を退散させる力があるとされています。また、子孫繁栄の象徴ともされています。
クモ貝は、魔物や悪霊を捕らえる力があるとされています。また、厄除けの力もあるとされています。
夜光貝は、夜になると光る貝です。魔物(マジムン)が近づかないように光で威嚇するといわれています。また、七色の光を放つことから、幸運を呼び込む力があるとされています。
沖縄では、貝は魔物や災難から身を守り、幸運を呼び込むお守りとして用いられてきました。そのため、玄関やリビング、寝室などに貝殻を飾る家庭が多くあります。
また、貝殻をアクセサリーとして身につける人もいます。ネックレスやブレスレット、ピアスなどによく用いられ、魔除けの効果を期待して身につけます。
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最強の守り神シーサー
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沖縄の守り神シーサーは、沖縄の風土や文化の中で育まれてきた、魔除けや厄除けの効果があるとされる獅子(しし)の像です。
シーサーは、沖縄では、火災や悪霊、邪気などから家や人を守る守り神として、広く信仰されています。そのため、沖縄の多くの家屋や公共施設には、必ずと言っていいほどシーサーが置かれています。
シーサーの置き方には、決まりはありませんが、魔除けや守り神として置くなら、屋根の上、門柱の上、玄関の前、玄関の中などが適しています。
また、シーサーを置く際は、守りたいものを背に、災いが侵入してくる方向に向かって置くのが良いとされています。
- 家の正面や玄関に置く
- 災いが侵入してくる方向に向かって置く
- 地震や台風などの災害から守るために、家の外側に置く
また、沖縄では、魔物(マジムン)は人が通る道を歩くと信じられています。そのため、人がたくさん通るほう、窓側だったり道路側だったり、外へ向けて設置するのがポイントです
シーサーが結界を張り、にらみを利かせて外からの邪気を祓い、悪い気が入ってこないよう家全体を守ってくれると言われています。
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▼詳しい置き方はこちらの記事
サン(サングヮー)という草の魔除け
「サン」または「サングヮー」と呼ばれる草が編まれたようなものは、沖縄で古くから伝わる魔除けです。
ススキの葉を三つ編みにして作ったもので、魔除けや厄除けの効果があるとされています。
サンの由来は、沖縄の民話に残されています。
サンは、大小さまざまなサイズがあり、用途によって使い分けられます。
小さなものは、バッグやポケットなどに入れて、持ち歩く魔除けとして使われます。お土産用に作られたストラップもよく売られています。
また、沖縄ではお弁当の上に、お守りとしてサンを添えることもあります。外でその食べ物に邪気が入らないようにする役割があります。
大きめのものは、家の玄関や軒先などに置いて、家の中の悪霊や邪気を払う魔除けとして使われます。
長いものは、田畑や庭に立てかけて、農作物や家畜を守る魔除けとして使われます。
サンは、沖縄の風土や文化の中で育まれてきた、大切な魔除けです。沖縄を訪れた際には、ぜひサンにも注目してみてください。
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塩(マース)を持ち歩く
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塩は、古来から世界中で魔除けや浄化に用いられてきました。
沖縄の言葉で、塩はマースと言い、魔除けや厄除けの効果があると信じられており、古くから伝わる伝統的な沖縄の魔除けの一つです。
塩には、邪気を払う力があると信じられており、外出先での災難やトラブルから身を守るために持ち歩かれるのです。
- 悪霊や邪気を払う
- 災厄や不運から身を守る
- 心身を浄化し、運気を上げる
マースを持ち歩く際は、マース袋に入れるのが一般的です。マース袋は、沖縄の伝統的な染織品である紅型で作られた袋や、魔除けのシーサーや獅子などがデザインされています。
ほかにも貝殻の形をしたマースのお守りや、有名なミンサー織の御守りの袋もあり、お土産として人気が高いです。
また、沖縄の塩は、お守りにするだけでなく、もちろん料理にも使え、味を引き立ててくれます。
沖縄の塩は、どれもミネラルが豊富で、肉や魚、野菜等の料理に使用すると、風味と旨みをアップさせることができます。また、そのまま食べても美味しくいただけます。
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