「白と青のコントラスト」と聞いて、どこの風景を思い浮かべますか?
多くの人が思い出すのは、エーゲ海に面したギリシャの街並みかもしれません。
ギリシャ建築に見られる配色美学は、ただの見た目の美しさではなく、自然との調和、伝統、そして暮らしの知恵が込められた文化的表現です。
この記事では、そんなギリシャの色使いがどのように南欧インテリアとして世界に受け入れられているかを深掘りしつつ、実際に取り入れるためのヒントを紹介します。
🟦 ギリシャ建築に見る「白と青」の意味

ギリシャ建築と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、真っ白な壁に映える青いドーム屋根や窓枠。この象徴的な配色には、見た目の美しさだけでなく、暮らしの知恵と文化的背景が込められています。
白は、強い日差しを跳ね返す「涼しさの工夫」
ギリシャを含む地中海沿岸は、夏になると日差しが非常に強くなります。その中で生活を快適に保つため、建物の外壁には白い石灰(ライム)を塗る伝統が生まれました。
この白色は太陽光を反射し、室内の温度上昇を防ぐ“天然の断熱材”のような役割を果たしていたのです。
青は、海と空、そして“神聖”を象徴する色
青はギリシャ人にとって、エーゲ海や空の色を表すだけでなく、精神的な意味も深い色です。
ギリシャ正教では、青は邪気を払う色ともされ、「マティ」と呼ばれる青い目の形をした魔除けのお守りにも通じています。
さらに、青い扉や窓枠は、神々への敬意や祝福の意図が込められており、暮らしの中にスピリチュアルな要素が自然に溶け込んでいます。
島によって異なる配色文化
ギリシャの配色美学は一様ではありません。たとえば、
- サントリーニ島は「白とコバルトブルー」のコントラストが象徴的で、丘の斜面に連なる建築が風景全体の美しさを引き立てています。
- 一方、ミコノス島では、青の代わりに赤やグリーンのアクセントが使われることもあり、より自由で遊び心のある配色が見られます。
このように、ギリシャの配色は地域ごとの風土・信仰・美意識が反映された“土地の表現”ともいえるのです。
🟦 地中海スタイルとギリシャインテリアの違い

「南欧インテリア」という言葉には、スペイン、イタリア、南仏(プロヴァンス)などのテイストも含まれますが、ギリシャはその中でも特に“光と余白”を大切にした、ミニマルで機能的な空間が特徴です。
南仏やイタリアとの違いとは?
- 南仏スタイルは、淡いラベンダーやテラコッタカラーなど柔らかい色調が特徴。
- スペインインテリアは、重厚な木材と装飾性のあるタイル使いが目立ちます。
- イタリアンスタイルは、洗練されたモダンさとクラシックの融合。
それに対して、ギリシャインテリアは「削ぎ落とす美しさ」が光ります。あくまで自然素材と風通しを大切にした“静けさのある空間”が魅力です。
素材選びに表れる「自然との共生」
ギリシャの伝統建築やインテリアには、次のような素材がよく使われます。
- 白漆喰(しっくい):光を受けて柔らかく反射し、空間全体を明るく見せる
- 素朴な石やテラコッタ:床やキッチン、アーチ構造の一部に
- 木材や天然リネン:温もりと風合いを生む家具やファブリックとして
これらの素材は、人工的な要素をなるべく減らし、光と風を引き立てる設計思想に基づいています。
「自然とともに暮らす」「視覚的にも心地よい空間を保つ」――
ギリシャの配色と素材使いには、無理のないエレガンスが息づいています。
🟦 色彩心理から見るギリシャの配色

白:浄化・清潔・シンプルさを象徴する
色彩心理において「白」は、純粋さ・清潔感・余白の美しさを象徴します。ギリシャの白い壁や家具は、
- 雑念を減らし、思考を整える
- 心に静けさをもたらす
- 明るく広がりのある空間を演出する
といった心理的効果を生み出します。
現代人にとって、「真っ白な空間」は日常のノイズから離れ、心の浄化を促す場所となるのです。
青:安心感・静けさ・スピリチュアルなつながり
青は、海や空の色であると同時に、「信頼」「落ち着き」「深い精神性」を象徴する色。
ギリシャにおける青は、自然と調和し、感情を静め、守ってくれる色として暮らしの中に息づいています。
特に、深い青や藍色には「集中力を高める」「睡眠の質を改善する」などの効果も。
日々のストレスや情報過多から解放されたい現代人にとって、ギリシャブルーは心と暮らしの“安定剤”のような存在かもしれません。
🟦 インテリアで取り入れるコツ|配色・素材・家具

ギリシャ配色を住まいに取り入れるには、ただ白と青を使うだけでなく、光・質感・ナチュラルな素材とのバランスが重要です。
壁:漆喰ホワイト or ライトグレーで光を味方に
空間のベースとなる壁は、ややマットな質感の白がおすすめ。漆喰や珪藻土を使えば、
- 光をやわらかく反射
- 調湿・消臭効果も期待できる
など、見た目と機能性の両立が叶います。
より落ち着いた印象にしたい場合は、ライトグレーや白に近いグレージュも好相性。
差し色:鮮やかな青・ターコイズ・ナチュラルベージュ
インテリアに深みを加えるためには、アクセントカラーの取り入れ方が鍵になります。たとえば:
- クッションやカーテンにコバルトブルーやターコイズを
- ラグや照明に麻色やベージュを
- ドアや窓枠をあえて濃い青に塗るのもおすすめ
このように、ベースは白でも、差し色で表情を加えることで、ギリシャらしい洗練された空間に。
北欧ミニマリズムとの共通点も
実は、ギリシャのインテリアは北欧ミニマリズムとの親和性も高いスタイルです。
- シンプルな色使い
- 自然素材の家具
- 心地よい余白と光の演出
これらの共通点を活かし、ギリシャ×北欧の“ハイブリッド・ミニマル”スタイルも人気上昇中。
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🟦 おすすめスタイル別コーディネート実例

【モダンギリシャ風】白×青×ステンレスのすっきり構成
現代的なライフスタイルには、直線的なデザインとクリーンな素材が似合います。
- 壁は漆喰ホワイト
- キッチンやダイニングにステンレス素材をアクセントに
- ファブリックは無地のネイビー系で統一
都会的でありながら、静けさと爽快感を併せ持つ空間が生まれます。
【伝統ギリシャ風】石床×木家具×藍色ファブリック
よりナチュラルな雰囲気を楽しむなら、素材のラフさを活かしたコーディネートがおすすめ。
- 床には石タイルやテラコッタ風のマットな質感を
- ダイニングセットは、経年変化のある無垢材
- ソファカバーやカーテンには藍色や生成りのリネンを選んで
まるでサントリーニ島の伝統住宅に招かれたような空気感が味わえます。
【ナチュラルミックス】北欧家具との組み合わせ事例
白壁と青アクセントをベースに、北欧デザインの家具を組み合わせることで、
- 洗練された抜け感
- 無機質になりすぎないあたたかさ
- 日本の暮らしにも馴染むサイズ感
といったバランスがとれたスタイルに。
IKEAやmuuto、HAYなどのアイテムとも相性◎です。
🟦 ギリシャ配色を活かすおすすめ小物・テキスタイル

大きく模様替えをしなくても、小物やテキスタイルから始めることで、ギリシャ配色は手軽に取り入れられます。
青系リネン・陶器・ガラス製品を選ぶ
こうした小物は、“視覚的な清涼感”を部屋にプラスしてくれます。
白壁に映えるアート・クッション
白をベースにした空間には、グラフィックアートやフォトプリントが映えます。
も取り入れやすく、空間の完成度が一気に高まります。
観葉植物との相性も◎
白と青を基調とした空間は、グリーンの植物との相性も抜群。
などを添えることで、地中海らしい“生命感ある空間”が完成します。
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