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イギリスのクリスマス文化と伝統料理ガイド|定番メニュー・過ごし方・地方の違いも紹介

Spiritual

年末が近づくと、街じゅうがきらびやかに彩られ、ホリデームードに包まれる——そんなクリスマスは、イギリスにとって一年で最も大切な祝日です。
とはいえ、日本で親しまれている「クリスマス=ケーキとチキン、おしゃれな夜」のイメージとは大きく異なります。

イギリスのクリスマスは、「家族と過ごす厳かな伝統行事」であり、数週間にわたる準備と文化的な意味合いが深いイベント。プレゼント選び、家庭料理の仕込み、家族との再会、そしてテレビ番組や音楽まで——あらゆるシーンに“イギリスらしさ”が詰まっています。

この記事では、イギリスのクリスマスの特徴や定番料理、地域ごとの違い、現地のリアルな事情まで、網羅的にご紹介。
「イギリスのクリスマスってどんな感じ?」「日本と何が違うの?」という疑問を解きながら、伝統と多様性が同居するホリデーシーズンの魅力を深掘りします。

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イギリスのクリスマスとは?|日本とここが違う

イギリスにおけるクリスマス(Christmas)は、宗教的・文化的に極めて重要な年中行事です。特に12月25日は国民のほとんどが家族と過ごす特別な日であり、多くの商店・交通機関・レストランが完全に休業します。

日本と違うポイントを整理すると:

  • 帰省文化の強さ
     実家に帰る、親戚が集まる、パートナーの家族に挨拶に行くなど、日本のお正月に近い“家族再会”の空気があります。航空券や鉄道はこの時期が最も高騰し、労働者ストが重なると帰省難民も発生します。
  • プレゼント文化の規模感
     家族・親戚・同僚など広い範囲でプレゼントを交換。早くから買い物リストを作り、**“ラッピングも芸術の一部”**という感覚で包みます。
  • 家庭料理の存在感
     外食よりも自宅で手づくりする伝統料理に重きを置き、何日もかけてロースト肉やスイーツを準備します。冷凍ミールや総菜ではなく、レシピの継承や家族の味が重視されます。
  • 家の装飾文化の本気度
     ツリーやリースはもちろん、外壁・庭をライトアップする家庭も多く、まるでイルミネーション大会。チャリティ目的の住宅街コンテストも行われます。

このように、イギリスのクリスマスは単なる「年末イベント」ではなく、宗教的意味・家族愛・文化の継承が一体になった伝統行事。準備期間も長く、アドベント(待降節)からすでにそのムードが始まっています。

アドベント期間の過ごし方|カレンダーとマーケット文化

**アドベント(Advent)**とは、12月1日からクリスマスまでの“準備の期間”を指します。この時期、イギリスでは町全体がクリスマス仕様になり、子どもから大人までワクワクが止まらない季節です。

アドベントカレンダー

最もポピュラーな風習の一つが「アドベントカレンダー」。12月1日から24日まで、1日ごとに扉を開けていくカレンダーで、中にはチョコレートや小さなおもちゃ、紅茶のティーバッグなどが入っています。

最近では、エシカル素材・サステナブル系・オーガニック食品・ヴィーガン仕様のアドベントカレンダーも人気です。

クリスマスマーケット

ヨーロッパ各地と同様に、イギリス各都市でも「クリスマスマーケット」が開催されます。マンチェスターやバーミンガムなどが有名で、ホットワイン(モルドワイン)、ドイツ風ソーセージ、ミンスパイ、ハンドメイド雑貨などが並び、まるで童話のような空間に変わります。

この時期はプレゼント探し・食材の買い出し・友人との「クリスマスドリンク」など、一ヶ月をかけて祝祭ムードを高めるのが英国流。子どもにとっても大人にとっても、“待つ時間そのものが楽しい”というのが、アドベントの醍醐味です。

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定番料理と食卓の風景

イギリスのクリスマスディナーは、12月25日の午後〜夕方にかけて家庭で囲む伝統的なごちそう。長時間かけて調理された温かい料理が並び、その豪華さは“日本のおせち”にも似ています。

メイン:ローストターキー&付け合わせ

  • ローストターキー(七面鳥):クリスマスの主役。胸肉の中にセージとオニオンのスタッフィング(詰め物)を入れ、何時間もかけてオーブンで焼き上げます。
  • グレイビーソース:ローストの肉汁と野菜から作る本格派。
  • クランベリーソース:ターキーに添えられる甘酸っぱいベリーソース。
  • 芽キャベツのロースト:イギリスの冬野菜の定番。

サイド&デザート

  • ローストポテトとパースニップ:表面カリカリ、中ホクホクの絶妙な焼き加減。
  • クリスマスプディング:ドライフルーツたっぷりの蒸しケーキにブランデーをかけて火をつける“フランベ”が名物演出。
  • ミンスパイ:小ぶりな焼き菓子。ラム酒漬けのドライフルーツを詰めて焼く伝統スイーツで、12月初旬から当日まで何度も食卓に登場します

飲み物

  • ホットワイン(モルドワイン)
  • エールやシードル、シャンパン
    家庭によっては、子ども用のジンジャービールやノンアルホットアップルサイダーなども。

このように、イギリスのクリスマスディナーは温かみのある家庭料理が中心。その多くが“手作り”で、世代を超えてレシピが受け継がれています。

華やかなテーブルの裏には、長時間キッチンに立つ家族の努力と、「大切な人と一緒に食べる」という文化の重みが隠れています。

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伝統行事と習慣|テレビと音楽がクリスマスを盛り上げる

イギリスのクリスマスでは、「テレビ」と「音楽」が欠かせない楽しみのひとつです。

🎤 国王のスピーチは国民的イベント

12月25日午後3時、BBCなどで放送される「国王のスピーチ(King’s Speech)」は、全国民が静かに見守る伝統の行事。
エリザベス女王の時代から続くもので、現在もチャールズ国王によるメッセージが放送されます。
家族全員が手を止め、テレビの前で耳を傾ける…まさにイギリス流クリスマスの象徴です。

📺 人気のクリスマス特番・映画

家族で楽しむ定番のテレビ番組映画も充実しています。

  • ドラマの特別版:『ドクター・フー』『コール・ザ・ミッドワイフ
  • コメディ:『ギャビン&ステイシー』のクリスマススペシャル
  • 映画の定番:『Love Actually(ラブ・アクチュアリー)』『The Snowman(ザ・スノーマン)

一日中テレビがついている家庭も多く、番組表でクリスマス気分を盛り上げるのがイギリス流。

🎄 音楽とキャロルの文化

  • 街頭や教会で聞こえる「クリスマスキャロル(伝統的讃美歌)」
  • 家族で歌う「Silent Night」や「Hark! The Herald Angels Sing」
  • ラジオやお店で流れる「Last Christmas(Wham!)」「All I Want for Christmas Is You(Mariah Carey)」

こうした音楽文化も、イギリスのホリデーシーズンを語るうえで欠かせません。

地方ごとの違い|スコットランド・ウェールズのクリスマス文化

イングランドと比べると、スコットランドやウェールズには独特のクリスマス文化があります。

🎆 スコットランド:ホグマネイが主役

スコットランドでは、12月31日の「ホグマネイ(Hogmanay)」の方が盛大に祝われます。

  • 伝統的な年越し行事で、**焚き火・花火・民族舞踊(ケイリー)**などが行われる
  • かつて宗教的理由でクリスマスが禁止されていた歴史が影響
  • 今でも年越しを家族や友人と大々的に祝う傾向が強い

📝 クリスマスよりも「ホグマネイ」がメインイベントになる地域も!

🕯️ ウェールズ:プリガインと賛美歌の朝

ウェールズには「プリガイン(Plygain)」という伝統行事があります。

  • クリスマス当日の早朝から教会で行う厳かな礼拝
  • 美しいウェールズ語のクリスマスキャロルを合唱
  • 地域によっては、馬の頭蓋骨を模した「マリ・ルイド(Mari Lwyd)」という風習も

🍰 地方ならではの料理も注目

  • スコットランド:**ブラックバン(Black Bun)**というスパイス入りフルーツケーキ
  • ウェールズ:ナッツやドライフルーツ入りの焼き菓子やレバーケーキ

地域の歴史や宗教観が、料理や習慣にもしっかりと根づいています。

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在住者のリアルボイス|「帰省プレッシャー」と現代のイギリス流

現代のイギリスでは、「家族の元に帰る=理想のクリスマス」という価値観にも変化が見られます。

🧳 帰省がプレッシャーに…若者の本音

イギリスでは「クリスマス=家族と過ごす」のが大前提。
そのため、「帰省しなきゃ…」という義務感やプレッシャーを感じる人も多くいます。

とくに最近では、以下のような悩みが現地SNSやReddit、在英ブログなどでも頻繁に語られています:

  • 電車や飛行機の混雑、交通費の高騰
  • 家族関係のストレスや距離感の難しさ
  • 自分の予定を自由に決められない窮屈さ

とくにロンドンなど都市部では、
「経済的にも精神的にもしんどい」と感じる若者が増えているのが現状です。

🎉 Friendsmas(フレンズマス)という選択

最近は、「フレンズマス(Friendsmas)」というスタイルも浸透しています。

  • 友人同士で開くホームパーティ
  • お互いに料理を持ち寄って過ごす
  • 「一人より楽しい」「気楽で自由」と好評

🎄 多様化するクリスマスのカタチ

  • 一人で静かに過ごす「ソロ・クリスマス
  • 海外旅行で逃避的に過ごす人も
  • 宗教を問わず、ライフスタイルに合わせて柔軟に楽しむ時代

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