アヌビス神は、アフリカンゴールデンウルフまたはジャッカルという犬の頭部を持ち、胴体は人間の姿をしています。
古代エジプトの神話において、埋葬と死者の保護を司る神、ミイラづくりの神としても信仰されていました。
また、ホルス神やバステト神との意外な関係性や、オブジェを飾る意味や効果についても解説します。
古代エジプトの「アヌビス神」とは?
アヌビス神は、古代エジプトの神話に登場する冥界の神であり、リコポリスの守護神です。
アフリカンゴールデンウルフまたはジャッカルという犬の頭部を持つ人間の姿で表され、死者の魂を冥界に導き、オシリスの裁きを受けさせる役割を担っていました。
アヌビス神は、古代エジプトの中でも比較的に古い時期から崇拝されていたミイラづくりの神でもあります。ミイラづくりの技術は、古代エジプトの重要な文化であり、アヌビス神は、その技術の創始者として信仰されていました。
アヌビス神の姿:なぜ犬なのか?
アヌビス神の最も有名な姿は、黒い肌のジャッカルの頭を持つ人間の姿です。黒い肌は、死者の魂を暗闇の彼岸の世界に導くという意味を持っていたとされています。
ジャッカルは、古代エジプトで死と再生を司る動物と考えられており、アヌビス神の姿にジャッカルの頭が採用された理由は、ここにあります。
ジャッカルとは、実在するイヌ科の動物で、アフリカンゴールデンウルフとも呼ばれアフリカ大陸の北部からエジプトにかけて生息しています。
アヌビス神は、古代エジプトにおいて非常に重要な神であり、多くの神殿や墓地に祀られていました。また、アヌビス神の姿は、エジプトの工芸品や美術品にもよく見られます。
アヌビス神を探してみる
楽天市場≫ Yahoo!≫ Amazon≫
アヌビス神の役割は「ミイラづくりの神」
アヌビス神は、ミイラづくりの神としても信仰されていました。
ミイラづくりは、死者の魂が来世で生きられるようにするために必要な儀式であり、アヌビス神は、この儀式の監督者として、死者の魂を冥界へ送り出す準備を整える役割を担っていました。
アヌビス神は、古代エジプトの死生観において非常に重要な役割を担っていました。
死者の魂を冥界に導き、オシリスの裁きを受けさせる役割があります。オシリスの裁きでは、死者の魂は、善行と悪行の両方に対して裁かれ、その結果によって来世の行き先が決まります。
アヌビス神は、この裁きの場で、死者の魂を守り、正しい裁きを受けられるように導くのです。
猫の姿をしたバステト神との関係性
出典:楽天市場≫
アヌビス神は、バステト神との関係が深いと言われています。
バステト神は、猫の女神であり、豊穣や愛情を司る神でした。アヌビス神とバステト神は、どちらも死と再生を司る神であり、互いに補完的な関係にあったと考えられています。
ホルス神との関係性
出典:楽天市場|古代エジプト彫刻 ホルス神 とアヌビス神の間に立つラムセス1世の壁画彫刻≫
アヌビス神は、ホルス神とも関係が深いとも言われています。
ホルス神は、古代エジプトの太陽神であり、王権の象徴でもありました。アヌビス神は、ホルス神の息子であるセトの守護神とされており、セトとの戦いで倒れたホルス神の身体を治癒したという伝説もあります。
アヌビス神を探してみる
楽天市場≫ Yahoo!≫ Amazon≫
アヌビス神の現代における信仰とオブジェ
出典:楽天市場≫
アヌビス神は、現代においても、エジプトや世界中の人々に人気のある神です。死者の魂を守り導く神として、多くの人々に信仰されています。
アヌビス神は、古代エジプトにおいて死と冥界を司る神として崇められていました。そのため、アヌビス神のオブジェを飾ることで、死や災厄から身を守ることができると信じられています。
大切な存在への冥福をお祈りする意味を込めて
アヌビス神は死者と埋葬を司る神であるため、オブジェや置物は死者と埋葬を象徴するものとして飾られています。これは、死者への敬意を表すだけでなく、死者の魂の安寧を祈る意味もあります。
魔除けやお守りとしての効果もある
出典:楽天市場≫
アヌビス神は、悪霊や邪悪な力から死者や生きる者を守る役割も担っています。
そのため、アヌビス神のオブジェは魔除けやお守りとして飾られることもあります。これは、死者の魂を守り、災いから身を守る意味があります。
アヌビス神のオブジェには、さまざまな種類があります。最も一般的なのは、アヌビス神の像やミイラのマスクです。
また、アヌビス神の形をした置物や、アヌビス神の顔が描かれた壁画や絵画なども見られます。
アヌビス神のオブジェは、古代エジプトの文化や宗教を現代に伝える貴重なものです。また、死者への敬意や魔除けとしての意味もあり、現在でも世界中で多くの人々に愛されています。