フィンランドの妖精「トントゥ」幸せを運ぶ人形

トントゥは家や農場を見守り、家族の健康や幸福を呼ぶ妖精とされています。特にクリスマスの時期には人形や置物、オブジェが飾られ、トントゥにお礼としてお粥を置く習慣があります。また、サウナの守り神としても知られ、サウナストーンも人気があります。

幸せを呼ぶフィンランドの妖精「トントゥ」とは？

フィンランドの妖精「トントゥ（Tonttu）」は、フィンランドの民話や伝説に登場する架空の存在です。

見た目は小人のような姿をしていて、赤い帽子を特徴としています。トントゥは、家や納屋、家畜小屋などに住み、そこに住む人々に幸運をもたらすとされています。

トントゥは北欧の他の地域でもよく知られており、デンマークやノルウェーではニッセ（nisse）と呼ばれ、スウェーデンではトムテ（tomte）と呼ばれています。

トントゥは基本的に優しい性格をしていて、家畜の世話や家の掃除など、住人のために様々な仕事を手伝ってくれます。

しかし、気難しい一面もあり、大切に扱われなければその家を捨て去ってしまうこともあると言われています。また、いたずらをされた場合には、仕返しをすることも。

フィンランドをはじめ、北欧圏ではクリスマスにはトントゥに感謝を込めお粥を供える習慣があります。

これは、トントゥに感謝の気持ちを伝え、来年も幸運をもたらしてもらおうとするものです。

ちなみに、フィンランドでトントゥに備えるお粥は、日本のお米を使ったお粥とは異なります。フィンランドでは、特にクリスマスの時期に「ライスプディング(Riisipuuro)」をトントゥに供える伝統があります。

材料は米と、牛乳、塩、砂糖です。お米を水で炊いてから、牛乳を加えてさらに煮込みます。砂糖や塩で味を整え、お好みでシナモンやバターを添えます。

フィンランドのライスプディングはクリーミーで甘く、特にデザートや特別な時に食べられることが多いです。

フィンランドのクリスマスの伝統では、このライスプディングをトントゥに供えることで、家や農場を守ってくれるトントゥへの感謝の気持ちを表しています。

また、このプディングの中にはアーモンドを1つ隠すことがあり、それを見つけた人は幸運が訪れるとされています。

トントゥはサウナの守り神としても知られています。フィンランドでは、サウナには必ずトントゥが住んでいると信じられており、サウナを楽しむ人々を見守ってくれていると言われています。

サウナトントゥと呼ばれるサウナストーンが販売されており、サウナの炉の上に置いたり、壁に飾ったりして、サウナの守護神として祀られています。

トントゥは、フィンランドの伝統的な妖精として、現在でも多くの人々に愛されています。国内ではトントゥをモチーフにしたグッズや絵本などもたくさん販売されており、フィンランドを訪れた際には、お土産として購入する人も多いようです。

Aarikka(アーリッカ)は、フィンランドの老舗デザインブランドで、木製のインテリア雑貨やアクセサリーなどを制作しています。その中でも、特に有名なのがトントゥの人形です。

Aarikkaのトントゥの特徴

温かみのある木製素材: Aarikkaの人形は、白樺やカエデなどの天然木で作られています。木目や色合いがひとつひとつ異なり、それぞれが個性的な表情をしています。
豊富な種類: 様々なサイズ、色、デザインがあります。定番の赤い帽子の女の子はもちろん、サンタクロースやトナカイの衣装をまとったトントゥ、動物を抱っこしたトントゥなど、様々なバリエーションがあります。
手作りの温もり:すべて熟練の職人によってハンドメイドで作られています。そのため、ひとつひとつに温かみのある表情や動きが生まれています。

アーリッカは、フィンランドを代表する世界的デザインブランドです。なかでも赤い帽子の女の子のトントゥ人形は、フィンランドの産業デザイン史においてもアイコン的存在と言えます。